センター長挨拶


センター長
三浦 英生

先端材料強度科学研究センターは、21世紀の先端構造機器材料から工レク卜口二クス機器用ナノスケール機能材料まで、様々な材料システムの構造強度信頼性に関する機能と信頼性の設計・評価技術を、原子レベルの材料機能発現メカニズム解明を通し、高機能材料の設計と開発、劣化損傷評価、信頼性維持、向上技術の開発を推進しています。材料の本質を原子スケールで見極め、その劣化損傷支配因子を原子の拡散と化学反応という視点から解明し、機器の長期安定稼働を保証するための、損傷モニタリング技術、材料機能修復技術などの研究も展開しています。これらの研究開発を通し、安全で安心な社会基盤の構築に資する学術基盤と技術基盤の構築を目指しています。

本研究センターは、昭和39年に工学部附属材料強度研究施設として発足し、その後破壊力学応用研究施設、破壊制御システム研究施設として発展し、国立大学法人化と同時にエネルギー安全化学国際研究センターへの改組を経て、平成27年より、改めて材料強度の本質を見極め、安全で安心な機器の稼働を保証する強度信頼性設計評価に関する学術・研究基盤の構築を目指す「先端材料強度科学研究センター」として組織改編を行いました。研究部門としまして、エネルギー・環境材料強度信頼性科学研究部門、次世代エネルギーシステム研究部門、材料機能・信頼性設計評価研究部門、非破壊情報計測・評価研究部門、極限環境材料強度研究部門(客員部門)、電力エネルギー未来技術共同研究部門の6部門を設置し、ナノスケールからメガスケールにわたる広大な研究領域に置いて材料物性の本質を解明する理学的視野に立った研究と構造健全性や信頼性を設計評価する工学的な視野に立った研究を融合させる新たな「材料強度科学」という学術研究分野の創成と実学として各種材料の強度信頼性設計評価技術の開発を推進しています。

本研究センターの特色としまして、世界の材料強度研究教育拠点として、積極的な海外の研究機関との共同研究の展開と、学生交流、交換プログラムの推進が挙げられます。文部科学省の特別教育研究経費連携融合事業にも採択され、材料機能・性能の発現メカニズム、あるいは損傷メカニズムを原子レベルから科学的合理に基づき理解し、安定した機能や性能の制御方法を確立するとともに、稼働状態の構造・材料の健全性評価と破壊予知に基づく適切な修復方法等を統合的に研究開発し、将来のエネルギー供給基盤の設計に資する技術基盤の構築と具体的なソリューションの提案を目的として海外11ヶ国、19研究機関と国際共同研究を推進しています。これらの協働機関と毎年国際シンポジウムを共催し、学生交流も活性化しています。これまでの10年間で600名を超える国内外の学生が本シンポジウムに参加するとともに、400名を超える本学学生を国際学会等に派遣しています。平成26年9月には本研究センターの発足50周年を記念し、「材料強度学」の発祥の地でもある仙台で国際シンポジウムを開催し、世界中から150名を超える研究者が集まり、これまでの50年とこれからの50年について熱く語り合いました。このような世界との最先端レベルでの切瑳琢磨の研究環境に触れた学生、若手研究者達は、大きな刺激を受けて育ち世界の場で活躍できる科学者、技術者として巣立っております。

私どもは21世紀中盤に向け、人類社会の維持発展に資する、エネルギー機器、情報インフラ機器等の安全で安心な稼働に貢献する知の創成と有為な若者の継続的な輩出を従事させていく所存です。これまで当研究センターの発展にご尽力頂いた多くの皆様に衷心より感謝申し上げますとともに、今後とも従前と同等以上のご指導、ご支援を頂戴できましたら幸甚に存じます。

先端材料強度科学研究センター
センター長 三浦 英生